片栗粉でつけたとろみが時間の経過とともになくなるのは、具材から出た水分や料理の加熱不足が原因です。
料理が冷めることで、具材から水分が出て、とろみが水っぽく薄まってしまい、サラサラの状態になってしまいます。
私はとろみをつけた料理が好きでよく作るのですが、しばらく置いておくととろみがなくなることが悩みでした。
とろみを維持するためには、なるべく水分を取り除くことと、片栗粉の性質をしっかり理解することが大切です。
片栗粉を使用する際に、ひと手間加えるだけで、綺麗に長持ちするとろみが作れますよ!
この記事では、片栗粉のとろみがなくなる原因と対処法や、とろみを上手につけるコツも詳しくご紹介します。
片栗粉のとろみがなくなってしまう方やとろみ付けをいつも失敗してしまう方はぜひ参考にしてくださいね!
片栗粉のとろみがなくなる原因と対処法を詳しく解説
片栗粉のとろみが時間の経過とともになくなるのは、食材に含まれる水分と料理の加熱不足が原因です。
私は片栗粉を使った料理をよく作りますが、出来立てはしっかりとろみがついているのに、冷めてくると水っぽくなってしまうことがずっと疑問でした。
とろみがなくなるとせっかくの料理の美味しさも半減してしまいますよね。
そこで、片栗粉のとろみがなくなってしまう原因と対処法について詳しく解説していきます。
水分を多く含む食材はしっかり水分を飛ばして調理する
片栗粉のとろみが時間の経過とともになくなる原因のひとつは具材から出る水分です。
片栗粉でとろみをつける料理というと、八宝菜や麻婆豆腐などが思い浮かぶのではないでしょうか。
これらの料理に含まれる野菜や豆腐は時間がたつと水分が出やすく、そのためとろみが水っぽくなってしまうのです。
私は野菜炒めを作って置いておくといつも水っぽくなっていたので、とろみがなくなる理由にもなると知って納得しました。
具材から水が出るのを防ぐためには、調理の段階で具材の水分をしっかり飛ばすことが大切です。
具材の水分を極力少なくする方法をまとめました。
- 具材についている水をしっかり切る
- 具材は強火で短時間炒める
- フライパンや鍋をゆすって加熱する
私は野菜を洗ったら水をしっかり切らずにそのまま炒めていたので、水が出やすかったということに気付きました。
野菜の水切りは、野菜を入れてハンドルを回すと水切りができるサラダスピナーが便利ですが、特別な道具なしでしっかり水が切れる方法もあります。
ボウルの他にも、大きめのまな板などザルに蓋をできるものなら代用可能です。
野菜以外には豆腐も水を多く含んでいるため、水切りをしておくことで調理後に水分が出にくくなります。
豆腐をキッチンペーパーに包み、一分ほどレンジでチンするだけで水切りになりますよ。
また、とろみ付けの前に野菜を炒める場合は、強火にして短時間で仕上げましょう。
火の通りにくい野菜から順番に炒めることで、火の通りすぎを防げます。
とろみをつける前の調理方法も大きく関わってくるので、とろみを長持ちさせたい場合はひと手間かけることが重要です。
とろみがついてから最低でも一分は加熱する
料理の加熱不足もとろみがなくなる原因のひとつです。
片栗粉のでんぷんは60度以上から固まり始めるという特徴を持っています。
そのため、とろみがつきはじめてすぐに火を止めてしまうと、しっかりとろみがつかないのです。
片栗粉をいれてとろみがついたら、すぐに火を止めずに最低でも一分は加熱するようにしましょう。
私はいつもどのくらい加熱したらいいのか分からず、とろみがついたと思ったらすぐに火を止めてしまっていました。
火を止める目安はあるかな?
とろみがついてからしばらく加熱し、汁が透明になりツヤが出てきたら火を止めましょう。
火加減は強くしすぎず、汁がフツフツとなる程度の温度に調節してくださいね。
加熱しすぎると水分が少なくなりとろみが強くなるので注意が必要です。
とろみをつけた後の鍋は放置せず、お好みのとろみの強さになるまで目を離さないようにしましょう。
とろみをもっと強くしたい場合は加熱時間を長くするか、様子を見ながら追加で水溶き片栗粉を追加してみてくださいね。
食べているうちにとろみがなくなるのは唾液が原因!
とろみのついた料理を食べる時、食べ始めはしっかりとろみがついていたのに、食べ進めていくととろみがなくなってしまったことはありませんか?
これは、料理を食べる過程で唾液が混入することで起こります。
唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれており、アミラーゼはとろみの元であるでんぷんを分解する働きをします。
そのため、唾液の付着した箸やスプーンがとろみのついた料理に入ることで、とろみがなくなってしまうのです。
私はとろみのついた料理が好きですが、食べていくうちにサラサラになってしまうのをいつも不満に思っていました。
とろみを維持する食べ方はあるかな?
とろみを維持するためには、とにかく唾液を料理に触れさせないということが大切です。
料理を作る際の味見で使ったスプーンやお玉をそのまま鍋に戻さないように注意しましょう。
また、とろみのついた料理を食べる際は取り皿を使い、食べる箸と取り分ける箸を分けると唾液の混入を減らせます。
しかし、面倒くさがりの私にとってはひとり分の料理で取り皿を使うのはかなり手間に感じてしまいました。
とろみがなくなったとしても味に影響はないので気にせずに素早く食べてしまうというのもひとつの手ですよ。
どうしてもとろみがなくなるのが嫌な方は気をつけてみてくださいね!
片栗粉のとろみを上手につけるコツをご紹介
とろみを上手につけるためには水溶き片栗粉の作り方や鍋へ入れる時の方法にコツが必要です。
私は料理にとろみをつける際には、特に何も考えずに片栗粉を鍋に入れていたので、うまくとろみがつかなかったりダマになったりしていました。
片栗粉を使う際のコツを知っていると、失敗することなくとろみをつけられますよ!
ここでは、とろみを上手につけるためのコツや注意点を詳しく解説します!
水溶き片栗粉の水の割合は2倍がおすすめ!
料理にとろみをつける場合、片栗粉を水で溶いた水溶き片栗粉を使用しますが、片栗粉と水の割合がとても重要です。
株式会社味の素が運営するwebサイト「味の素パーク」によると、水溶き片栗粉は片栗粉1に対して、1~2倍の水で溶くのがポイントです。
水の量が多いほど、とろみがつくのに時間がかかり、とろみもゆるくなります。
そのため、とろみがつきすぎるなどの失敗が多い方は、1:2の割合で水溶き片栗粉を作って様子を見ながらとろみをつけていくことをおすすめします。
私はいつも水の量が多すぎてとろみがなかなかつかないため、水溶き片栗粉をたくさん入れてしまい、最終的にはとろみがつきすぎていました。
とろみがゆるい場合は煮詰めて水分を飛ばすことで、とろみが強くなりますよ!
また、水溶き片栗粉を作るタイミングも重要です。
水溶き片栗粉は料理に入れる直前ではなく、使用する少し前に作っておき、片栗粉にしっかり水分を含ませると、とろみが均一につきます。
水溶き片栗粉は沈殿しやすいので、沈殿している場合はしっかり混ぜてから鍋に入れてくださいね。
火を止めてから水溶き片栗粉を入れると固まりにくい
水溶き片栗粉を入れる時は、一度火を止めてから入れるとダマになりにくくなります。
片栗粉は60度以上から固まり始めるため、高温に一気に入れるとすぐに固まってしまうのです。
片栗粉がダマになってしまうと、見た目も食感も良くありませんよね。
私は火を止めたらすぐに水溶き片栗粉を入れていましたが、火を止めてすぐだとまだ温度が下がっていないため、少し待ってから入れるようにしましょう。
また、片栗粉を入れる際は、一気に入れてしまうのではなく、少しずつ混ぜながら入れてください。
とろみがしっかりついたら火をつけ、一分以上加熱すればとろみが長持ちしますよ!
加熱している間は、絶えず混ぜ続けることで均一に火が入り、しっかりととろみがつきます。
水溶き片栗粉を入れてすぐは濁った汁の色になりますが、汁が透明になり、ツヤが出てきたら火を止めてOKの合図です。
片栗粉の特徴を理解し、少しの手間をかけるだけで、失敗なく美味しいとろみがつけられます!
とろみのついた料理は冷凍できないので注意しよう
片栗粉でとろみをつけた料理は冷凍すると、とろみがなくなってしまうので注意が必要です。
私は冷凍保存していたあんかけ料理を解凍してみると、汁がサラサラになっていてがっかりした経験があります。
とろみを復活させる方法はないの?
一度なくなったとろみはレンジなどで再度加熱してもとろみが復活することはありません。
またとろみをつけたい場合は、鍋に移し、再度水溶き片栗粉を入れてとろみ付けする必要があります。
具材の水分が出て味が薄くなっている可能性が高いので、味見をしながら調味料も追加してくださいね。
とろみをつけなおす際には、水で溶かずにそのまま鍋に入れられる商品を使うと簡単にとろみがつけられます。
私は水溶き片栗粉を作ると洗い物が増えるのが嫌だったので、このような商品はとてもありがたいです。
冷凍することが分かっている場合はとろみをつけずに冷凍し、食べる前にとろみをつければそのまま美味しく食べられますよ!
片栗粉がない時のおすすめ代用品をご紹介
片栗粉がない場合、じゃがいもで代用しても料理にとろみをつけられます。
実は、現在販売されている片栗粉はじゃがいものでんぷんが使われているのです。
(前略)かたくり粉はカタクリの鱗茎(りんけい)からとれるでん粉のため「かたくり粉」とよばれます。
農林水産省
現在はカタクリの自生数(じせいすう)が激減(げきげん)したため、今ではかたくり粉の名前で販売(はんばい)されているのは、ジャガイモのでん粉です。(後略)
そのため、じゃがいもをすりおろして料理に加えると片栗粉のようなとろみがつきます。
我が家ではじゃがいもは常備してあるので、片栗粉を買い忘れた時に役に立ちそうです!
じゃがいもは片栗粉に比べると粘り気が強いので、様子を見ながら少しずつ加えてくださいね。
また、じゃがいもを入れることで味や食感が変わってしまうこともあるので、味の濃い料理に使うことをおすすめします。
私はカレーが予想よりサラサラになってしまった時に使いたいと思いました。
じゃがいもの他にもとろみ付けに使える食品は沢山あります。
この中でも片栗粉の代用としてはコーンスターチが特におすすめです。
コーンスターチは片栗粉と比べて粘り気は弱いですが、冷めてもとろみがなくなりにくいという特徴があります。
そのため、とろみを維持させたい場合はコーンスターチを使うのも良いですね!
ただ、片栗粉は加熱すると透明になりますが、コーンスターチは加熱しても仕上がりが白っぽくなるので注意してください。
我が家にはお菓子作りで使ったコーンスターチが余ったままになっているので、片栗粉の代わりとして使ってみようと思います。
片栗粉を買い忘れた時など、ぜひこれらの食材で代用してみてくださいね!
まとめ
- 片栗粉のとろみが時間の経過とともになくなるのは、具材から水分が出ることで、とろみが薄まってしまうため。
- 具材の水分を飛ばすためには、調理前に水をしっかり切ったり、調理中は短時間で一気に加熱することが大切。
- とろみがついたらすぐに火を止めずに、最低でも一分以上加熱することでとろみをしっかりとつけられる。
- とろみのついた料理に唾液が混入することで、唾液に含まれるアミラーゼがとろみの元のでんぷんを分解し、とろみがなくなる。
- 食べている最中にとろみを維持するためには、取り皿を使うなど唾液の混入を防ぐ必要がある。
- 水溶き片栗粉は片栗粉と水の割合を1:2にし、使用する直前ではなく少し前に作って置いておくととろみがつきやすい。
- 水溶き片栗粉を入れる際は、鍋の火を止め少し温度を下げるとダマになりにくい。
- とろみのついた料理は冷凍するととろみがなくなってしまい、再度加熱してもとろみは復活しない。
- とろみがなくなった場合は、鍋で再度加熱して水溶き片栗粉でとろみをつけなおす必要がある。
- 片栗粉がない場合は、じゃがいもやコーンスターチで代用するのがおすすめ。
片栗粉のとろみがなくなるのは具材の水分でとろみが薄まってしまうことが大きな原因です。
そのため、調理の際はなるべく水分を飛ばすようにひと手間加えることが大切です。
また、片栗粉の性質を理解し、とろみ付けのコツを知っておけば綺麗に長持ちするとろみを作ることもできます。
私は特に何も考えずに片栗粉でとろみをつけていたので、失敗が多かったということに気付きました。
なるべくとろみを長持ちさせておいしく食べるために、この記事を参考にしてみてくださいね!