アンチョビとオイルサーディンの 違いは原料と製造工程と味です。
私はバーニャカウダのレシピでアンチョビを知り、オイルサーディンは勝手に同じものと考えていました。
スーパーに行ったらアンチョビのすぐ隣にオイルサーディンがあり、気になったので両方買って違いを確かめました。
アンチョビとオイルサーディンは同じイワシで作られていますが、種類が違います。
それから製造工程や味にも大きな違いがありました!
アンチョビやオイルサーディンを普段の料理に取り入れるにはハードルが高そうだな。
作ってみたらとても簡単に取り入れられて料理が一段と美味しくなるので、ぜひ一度試して欲しいです。
私が感じた味の違いやレシピ、代用できる食材をご紹介します。
アンチョビとオイルサーディンの違いは3つ
アンチョビとオイルサーディンの違いは、原料となるいわしの種類や製造工程、味が違います。
カタクチイワシは日本でセグロイワシとも呼ばれアンチョビの原料です。
一方、オイルサーディンはカタクチイワシのほかにマイワシやウルメイワシなども使われています。
アンチョビやオイルサーディンはイタリアではソウルフードのように良く使われる食材の1つで、アンチョビは調味料代わりに利用されていました。
同じイワシでも使われている種類が違うんだね!
私はどちらも同じものと考えていたので、使われている原料にも違いがあり驚きました。
アンチョビとオイルサーディンを実際にスーパーで買ってきたので、見た目や味の違いをご紹介します。
アンチョビは塩辛いけどコクとうまみがある
アンチョビは少し口に入れただけで塩辛いですが、コクとうまみがあり独特の風味があります♪
アンチョビは頭と尻尾、骨が除かれ身だけになっています。
フィレ状、ペースト状、チューブタイプのものがあり、作りたい料理に合わせて選べていいですね。
私が行ったスーパーにはパスタに和えるだけのドレッシングタイプもあり、とても便利だなと感じました。
私が買ったアンチョビはフィレ状のもので、とても塩辛いのですがコクがありうまみが口中に広がり美味しいです。
私は塩の代わりにアンチョビを入れてアンチョビポテトフライを作ってみました。
思っていたより生臭さはなく、魚が苦手な私の娘も美味しいと言って食べていましたよ。
フィレ状のアンチョビだと切るのが面倒に感じたので、チューブタイプのものを試してみたらとても簡単に使えるのでおすすめです♪
チューブタイプは切る手間が省けるので簡単で便利ですが、料理に入れるとアンチョビそのものの存在感がありません。
アンチョビそのものを楽しみたい方は、フィレ状がいいのかなと感じました。
オイルサーディンはそのまま食べられる
オイルサーディンは薄い塩味で骨がありますが、柔らかくなっていてそのまま食べられます。
それから、アレンジがきくのでレパートリーが豊富です。
- そのまま入れてお弁当のおかずに
- マヨネーズと七味をかけてお酒のおつまみに
- 野菜と一緒にオイルごと加熱してアヒージョに
私は初めてオイルサーディンを食べましたが、まるでサバ缶みたいだなと感じました。
お魚のうまみがぎゅっと詰まっていて、骨の独特の食感も好き♪
私はご飯の上にキャベツの千切りとサバ缶をのせて、マヨネーズとしょうゆをかけて食べますが、子どもも大好きです。
サバ缶の代わりにオイルサーディンを使ってみましたが、とても美味しくいただきました♪
シンプルですがとても美味しいので、試してみてくださいね。
残ったオイルは野菜炒めやサラダなどに使えますよ。
すぐ使わないときは、缶から別の容器に移して冷蔵庫で保管できますが、なるべく早めに使いましょう。
アンチョビとオイルサーディンの味の違いは塩と熟成
アンチョビとオイルサーディンの味は塩漬けするか、熟成するか、加熱するかで大きな違いが出ています。それぞれの製造工程を見ていきましょう。
<アンチョビの製造工程>
- イワシの頭を取ってから3枚におろし、皮も取り除く
- たっぷりの塩に漬け込み発酵、熟成させる
- 水分を取り除いたものをオイルに漬ける
塩漬けする期間は1ヶ月から1年と製造会社によって違います。
その期間に発酵、熟成させるので、コクやうまみが凝縮されアンチョビ特有の味になるのですね。
工程3で出る水分は魚醤(ぎょしょう)と呼ばれ、これまた美味しい調味料なのです。タイのナンプラーがこれに似ています。
<オイルサーディンの製造工程>
- イワシの頭と内臓、尻尾を取り除く
- 10%の食塩水に漬ける
- 食塩水から取り出した後、オイルに入れて加熱する
オイルサーディンは加熱されていて、ふたを開ければそのまま食べられます!
オイルサーディンは骨ごと食べられるので、骨がのどに刺さる心配がなくていいなと感じました。
缶から出してそのまま食べられるので、おかずが一品足りないなというときに便利ですね♪
アンチョビやオイルサーディンに使われているオイルの種類はオリーブ油だけでなく、ヒマワリ油や綿実油など製造会社によって違います。
使われているオイルによって香りやクセなども変わるので、お好みのものを探してみてくださいね。
アンチョビで作るレシピ2種をご紹介
アンチョビは塩辛く、コクとうまみがあるので調味料として利用すると、いつもの料理が格段に美味しくなります♪
アンチョビの原料となるカタクチイワシは日本で煮干しやめざしなど出汁をとるためにも使われているので、私は試しに味噌汁に入れてみました。
うまみが強く出汁の香りも引き立ってとても美味しくなりましたよ。
子どもたちにも味見をしてもらいましたが、すごく美味しいと言ってくれたので、これからは味噌汁にちょい足ししようと考えています。
なにかもの足りないというときに、ちょっと入れたら味が決まったよ♪
アンチョビを使った私が美味しいなと感じたレシピをご紹介します。
出汁をたくさん吸った美味しい冬瓜のアンチョビ煮
アンチョビを入れたしょうゆベースのスープが冬瓜にたくさんしみ込ん美味しいですよ♪
<材料>
- 冬瓜
- めんつゆ
- アンチョビ
- 水
<作り方>
- 冬瓜は皮と種を取り除き、好みの大きさに切る
- 鍋に水、めんつゆ、アンチョビと切った冬瓜を入れて柔らかくなるまで煮る
ニンニクやしょうがを入れるとアンチョビの生臭さが気にならなくなり、また風味も良くなります。
辛いものがお好きな方は唐辛子を入れるのもおすすめです。
アンチョビのうまみを感じるスンドゥブ風
アンチョビをたっぷり使って野菜と豆腐を煮込んだスンドゥブ風です。
私はお豆腐が好きで市販のスンドゥブを食べたときに思いついたものです。
いかの塩辛を使っていたのですが、アンチョビでも美味しそうと考え作ってみました。
予想は的中しアンチョビの塩辛さがお豆腐と合い、とっても美味しいです。
寒い時期に食べると体が温まるのでおすすめですよ♪
<材料>
- 豆腐 300g
- ブナしめじ 15g
- ほうれん草 1株
- アンチョビペースト 小さじ2
- ニンニクチューブ 2cm
- 水 50㏄
- 卵 1個(お好みで)
- チーズ (お好みで)
<作り方>
- しめじは石づきを取り除いて、小房に分ける
- ほうれん草は5cm程度の長さに切る
- 深めのお皿に豆腐を食べやすい大きさにして入れ、空いているところにしめじとほうれん草を入れる
- 水にアンチョビペーストとニンニクを入れて、混ぜたら3に入れる
- ラップをして600wの電子レンジで2分加熱
- 少し混ぜてからチーズと卵をのせて600wで1分加熱
- 卵がお好みの固さになったら出来上がり
電子レンジで作っていますが、卵は熱が入りすぎると爆発するときもあるので様子を見ながら加熱してください。
卵の黄身につまようじや竹串で2ヵ所穴を開けてから電子レンジで加熱すると、爆発しにくくなります。
心配な方は鍋に材料を入れて煮込んだ後、卵やチーズをのせて火を止めフタをして余熱で火を通すとちょうどよく仕上がりますよ。
辛いのがお好きな方は唐辛子やコチュジャンなどを足しても美味しいです。
ほうれん草やしめじ以外の野菜でもできるので、ぜひ試してみてくださいね。
オイルサーディンはのせるだけ♪らくちんレシピ
オイルサーディンはフタを開けたらそのまま食べられるのでサラダに入れたり、パンにのせたりするだけでできるレシピが多いです。
上の写真は市販のバターロールにオイルサーディンをそのままのせて、マヨネーズとコショウを散らしてトースターで焼いただけです。
のせて焼いただけなのに、ちょっとオシャレに見えませんか♪
骨も入っていますが、柔らかいので子どもでも心配なく食べられますよ。
もともとの味は薄味なので、お弁当やご飯のおかず、お酒のおつまみなどいろいろなアレンジができるうえに、加熱されているので時短にもなります。
オイルサーディンは加熱しているだけなので、アンチョビのようなコクやうまみはありません。
アンチョビを調味料代わりにいれた料理にオイルサーディンを足すと、お魚の食べ応えもプラスされてさらに美味しくなると感じました。
おつまみやおかずにと色々アレンジしてみてくださいね。
アンチョビの代用は塩辛!オイルサーディンはサバ缶
アンチョビの代用はいかの塩辛、オイルサーディンはサバの水煮缶が私のおすすめです。
いかの塩辛はアンチョビに似たコクとうまみがあります。
香りが多少違いますが、料理にコクとうまみを足したいときの代用になります。
私はホワイトソースのコクを出すために、いかの塩辛を入れるときもありますよ。
隠し味として少量を入れますが、コクとうまみが加わって味がよくなるのでおすすめです。
実際にいつもいかの塩辛で作っている料理をアンチョビで試してみましたが、同じようなコクとうまみがあり、とても美味しくできました。
アンチョビはいかの塩辛に比べて魚臭さが少ないように感じました。
サバはイワシと同じ青魚なので味が似ていてオイルサーディンの代用になります。
水煮缶はオイルを使っていないので、お好みのオイルをたすと良いですね。
いかの塩辛もサバの水煮缶も代用して似たような風味にはなりますが、アンチョビ特有のコクとうまみにはかないません。
アンチョビのコクやうまみを生かした料理を楽しみたい方は代用品はないと考えた方がいいでしょう。
まとめ
- アンチョビとオイルサーディンの 違いは原料と製造工程と味
- アンチョビの原料はカタクチイワシで英語で「anchovy」、日本ではセグロイワシとも呼ばれている
- オイルサーディンはカタクチイワシのほかにマイワシやウルメイワシなども使われている
- アンチョビは塩辛いが、うまみやコクがあり調味料として利用されることが多い
- オイルサーディンは適度な塩加減で骨も丸ごとそのまま食べられる
- アンチョビはカタクチイワシを3枚におろした後、塩漬けして熟成させ、それをオイルに入れたもの
- オイルサーディンはマイワシやウルメイワシなどの頭と尻尾を取り除き、塩水につけた後オイルに入れて加熱したもの
- アンチョビやオイルサーディンに使われるオイルは色々あるので、お好みのものを探すと良い
- アンチョビはいかの塩辛、オイルサーディンはサバの水煮缶が代用に向いている
- アンチョビのコクとうまみを楽しみたいなら代用できるものはない
アンチョビは調味料になり、オイルサーディンは青魚を摂るのにはとても手軽で、どちらも便利な食材だと感じました。
私はオイルサーディンをそのまま食べるのも好きですが、今度はおにぎりに入れてみようかなと考えています♪