里芋の赤い斑点や筋は、里芋に含まれる栄養成分が酸化しているだけなので食べても害はありません。
里芋にはアントシアニンが多く含まれていて、目の機能回復や抗酸化作用など、体に良い栄養素がたっぷりの食材です!
私の実家は農家なので毎年たくさんの里芋が送られてきますが、初めのころは赤い斑点や筋があると腐っていると思い、捨ててしまっていました。
ある時、母から里芋の赤い斑点や筋は食べられると聞き、農家の娘として恥ずかしい気持ちになり、今まで捨てていた里芋たちに謝りたくなりました。
そんな私の失敗談から、今回は、里芋の赤い斑点や筋が食べられる理由、腐っている場合の見分け方や赤くなりにくい保存方法などを徹底解説します!
農家直伝の新鮮な里芋の選び方も参考にして、栄養たっぷりの里芋を味わい尽くしましょう。
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里芋に赤い斑点や筋があっても食べられる!

里芋の赤い斑点や筋は、里芋に含まれる成分が空気に触れて酸化し、赤く変色しているだけなので食べても害はありません。
私は今まで、赤い斑点や筋が出ている里芋を腐っていると勘違いして捨てていました。

もったいないことをしたな・・・
とはいえ、赤い斑点や筋ができるのは劣化が進んでいる証拠でもあります。
もし赤い斑点や筋が全体に広がって柔らかくなっていたら食べるのはやめましょう。
もともとヌメリがある里芋は、腐っているかどうかの見分けがつきにくい食材です。
見分け方を知っておくと安心して料理に使えますよ。
腐っているかどうか見分ける方法は柔らかさとにおい

腐っているかどうか見分ける方法には2つポイントがあります。
以下の場合は腐っている可能性が高いため、食べないようにしましょう。
- 触ると溶けるように柔らかくなっている
- 異臭がする
里芋は劣化が進むにつれて、赤い斑点や筋もふえてきます。
切り口全体が赤くなっている里芋は傷んでいる可能性が高いです。
また、里芋から酸っぱい臭いやカビ臭さを感じたら腐っていることが多いため気をつけましょう。
母に聞いてみたところ、柔らかくなっている部分は切り落としたら使える場合もあり、米のとぎ汁で煮ると白く戻るという裏ワザも教えてくれました!
私も今度、赤くなった里芋を米のとぎ汁で煮てみようと思います♪
いずれにしても風味が落ちていますので、なるべく早く使うようにしましょうね。
里芋の赤い斑点や筋の正体は何か調査してみた

赤い斑点や筋の正体は、里芋に含まれる「アントシアニン」という成分が酸化したものです。
アントシアニンは里芋の「筋」の部分に多く集まっているため、時間が経つと浮き出てきます。
それが空気に触れることで赤く変色して斑点のように見えるというわけです。
アントシアニンが酸化すると赤くなる理由について調べてみました。
(前略)アントシアニンは、酸性の時には赤色に、アルカリ性の時には青色になる性質があるんだ。(後略)
引用 中部電力
アントシアニンがpHによって色が変わる性質があるとは驚きです。
アントシアニンはポリフェノールの一種とされる天然の色素で、目の機能回復や動脈硬化を防ぐ抗酸化作用などをもたらしてくれる体に良い栄養成分です。
私は里芋にアントシアニンが含まれていることを知ってびっくりしました。紫色の野菜に多く含まれている成分だと思っていたからです。
里芋は見た目が白いのに、ブルーベリーや赤しそと同じような成分があるなんて不思議ですね!
里芋に赤い斑点ができないようにする保存方法

里芋は、以下の方法で正しく保存することで赤い斑点や筋ができにくくなります。
- 土付きのまま新聞紙に包む
- 太陽の光があたらない涼しい場所で保管
里芋は乾燥と寒さに弱いため、水洗いをせず土がついたまま常温で保管すると長持ちします。
また、直射日光があたると葉緑素ができて緑色に変色してしまうため日陰で保管してください。

緑に変色するなんて、ジャガイモみたいだね。
調べてみると里芋には、ジャガイモの「ソラニン」などのような天然毒性はありませんでした。
そのため、緑に変色しても食べられますがエグみが強くなるため、美味しく食べたいなら直射日光を避けて保存するようにしましょう。
私は昔、里芋も他の野菜と同じように、土を落として冷蔵庫で保管するのが正しいと思っていました。
しかし、洗って土を落とすのも、冷蔵庫で保管するのも、保存方法としては間違いだったと知りかなり驚きました!
なぜ間違いなのかや、すでに洗ってしまった場合はどうしたら良いかなどを詳しく見ていきましょう。
水洗いすると乾燥や湿気の原因になり傷みやすい

里芋を水洗いすると、乾燥したり湿気でカビが生えたりする原因になります。

乾燥と湿気って正反対なのに、どういうこと?
里芋の皮は、ごわごわした固い毛のような繊維でできていますよね。
水洗いの際に、たわしなどでゴシゴシこすって繊維が剥がれることにより、里芋が乾燥しやすくなります。
また、この繊維は濡れると乾きにくい性質があるため、水分が残ることでカビの原因にもなります。
とはいえ、すでに水洗いしてしまった場合でも、対処法は以下の2通りがありますので安心してくださいね。
- 天日干しにしてよく乾かしてから新聞紙で包んで常温保存する
- 皮を剥きジップロックなどに入れて冷凍保存する
冷凍保存は生のままでも、茹でてもどちらでもできます。茹でる場合は、身崩れを防ぐために3~5分ほど固ゆでにしましょう。
私は使うときのラクさを重視して、茹でてからジップロックに入れて冷凍保存してみようと思いました!
寒さに弱い里芋は冷蔵庫での保管は適さない

里芋はインド東部などの熱帯地方から伝わってきた食材のため、寒さに弱いのが特徴です。
気温が5度以下の環境だと低温障害を起こしてしまうことがあり、冷蔵庫での保管は適していません。
しかしほかに保存場所がなく、どうしても冷蔵庫に入れないといけない場合は、4つの手順で包んでから入れるようにしましょう。
- 里芋を新聞紙かキッチンペーパーで包む
- 包んだ里芋をビニール袋に入れる
- ビニール袋の上から再度、新聞紙で包む
- 最後に紙袋に入れて保存する
新聞紙→ビニール袋→新聞紙→紙袋と、何重にも覆うことで里芋に冷気をあてずに保存できます。
私はここまでするのって正直少し面倒くさいなと感じてしまいました。
しかし、里芋に冷気をあてない方が長持ちすると知り、実際にどのぐらい賞味期限に違いがあるのか気になったので調べてみました。
保存方法によって賞味期限に大きな差が出る

里芋は、保存方法によって賞味期限が大きく変わるデリケートな食材です。
保存方法によってどのぐらい賞味期限が変わるのか私が調べた内容をまとめてみました。
- 常温 約1ヶ月
- 冷蔵庫 2週間以内
土付きで常温保存した場合は約1ヶ月もち、この方法が一番長持ちします。
一方、冷蔵庫で保管すると賞味期限が半分ほどの期間になってしまうとは驚きですね。
- 常温 1週間以内
- 冷蔵庫 2~3日以内
水洗いしてしまうと、賞味期限がぐんと短くなることが分かります。
私は今まで間違った方法で保管して、知らず知らずのうちに里芋の賞味期限を早めていたことを知り驚きました!
里芋は「水分」と「冷気」が苦手なため、水洗いして冷蔵庫に入れると2~3日しかもたないのは納得です。
- 冷蔵庫 2~3日以内
- 冷凍庫 2~3週間以内
皮をむいたら常温ではなく、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。
すぐに使う予定がない時は冷凍しておくと長持ちしますね。
私は、保存に困った場合は思いきって冷凍するのが一番いい方法だと感じました!
- 冷蔵庫 1週間以内
- 冷凍庫 2~3週間以内
下ゆでの方法は、皮をむいた里芋を3~5分茹でて流水で冷やし、変色防止のために酢水に5分浸けます。
冷蔵庫で保管する場合は、水をはったタッパーに入れ、できれば毎日水を取り替えるのが長持ちさせるコツです。
私が驚いたのは、冷蔵庫で保管する場合、生のままよりも下ゆでした方が賞味期限が長いということです。
水を取り替える手間はありますが、軽く下ゆでしておくと料理にもすぐに使えますね。
里芋の中身に赤い斑点がないものを見分ける方法

里芋に赤い斑点や筋ができるのを避けるためには、正しい保存方法だけでなく、なるべく最初から新鮮なものを選ぶことも大切です。
スーパーで売られている里芋って、いつから売り場にあるのか、収穫してからどのぐらい経っているのか分かりませんよね。
新鮮な里芋を選ぶためには、4つポイントがあります。
- 皮が茶色で縞模様が均一なもの
- 土付きで乾燥しすぎていないもの
- ずっしりと重く身が固いもの
- 皮がひび割れていないもの
皮むき商品の場合は、なるべく白いものを選ぶようにしましょう。
里芋は劣化が進むと皮が黒っぽくなり、中身もふわふわと柔らかくなってきます。
私は子どものころ、実家で収穫した里芋を料理に使うときに必ず手で触って、柔らかいものから使うようにしていました。
あれは「柔らかくなったら食べごろ」という意味ではなく「傷みかけているものから使う」という意味だったのだとやっと理解しました。
里芋は、さつまいもやかぼちゃのように追熟すると甘くなるということはありません。
収穫してから食べるまでが早ければ早いほど美味しい、スピード勝負な食材なのです!
購入したらなるべく早めに使うことを心がけたいですね。
赤い斑点があっても下処理次第で美味しく食べられる

里芋に赤い斑点や筋があっても、下処理をきちんとするだけで十分美味しく食べられます。
以下の手順にしたがって、里芋を下処理してみましょう。
- 手順1乾いたまま皮をむく
里芋は水に濡れるとヌメリがでます。土を軽く落としてから、新聞紙などの上にのせて乾いた包丁で皮をむきましょう。
- 手順2土を洗い流し、軽く塩もみしてヌメリを落とす
土を洗い流したら、塩をひとつまみ振って軽くもみましょう。その後、流水でヌメリと塩を洗い流します。
- 手順3米のとぎ汁で下ゆでする
米のとぎ汁で3~5分ほど下ゆですると、里芋のアクが抜けて白さが戻ります。茹で終わったらざるにあげましょう。
- 手順4熱湯に浸してにおいをとる
とぎ汁のにおいが若干残るため、気になる人は最後にもう一度、真水で1~2分茹でるか、熱湯に浸してみてください。
里芋は収穫から時間が経つにつれて、どんどんアクやえぐみが強くなっていきます。
米のとぎ汁は、アクの出戻りを防いでくれるため、真水よりもアク抜き効果があります。
我が家では、米のとぎ汁をペットボトルに入れてストックしていますよ。里芋のほかに、タケノコや大根などの下ゆでにも使えます!
ちなみに、とれたての里芋にはアクがほとんどないため、米のとぎ汁は必要ありません。
とれたての里芋を使う場合は、先に真水で茹でるとツルッと皮がむけて下処理が簡単に済むのでおすすめです。
最後に、下処理までバッチリな里芋を使って、ほくほくな「煮っころがし」を作ってみましょう!
ほくほく!里芋の煮っころがしのレシピをご紹介

私はスーパーのお惣菜で「里芋の煮っころがし」があるとついつい買ってしまいます。
あの、ほっとする甘さがなぜか無性に食べたくなる時があるのです。

実家の味を思い出すからかな?
母の味を再現した、我が家の「里芋の煮っころがし」のレシピを紹介します。
<材料>
- 下処理が終わった里芋 10コ(約500g)
- 水 400ml
- 酒 50ml
- 出汁パック 1/3(3gぐらい)
- きび砂糖 大さじ2
- うすくち醤油 大さじ1と1/2
- みりん 少々
我が家では出汁パックの中身(いりこ・鰹節などが粉末になったもの)を開けて、1/3程度を直接入れています。
出汁パックは、顆粒だしでも代用できますよ。大体2~3gぐらい入れてくださいね。
また、里芋には色が付きやすいので、うすくち醤油を使うと黒くなりすぎず綺麗な色に仕上がります。
<作り方>
- 鍋に油をひいて、里芋を炒める
- 水、酒、出汁パックを入れ、沸騰したら砂糖を加える
- 落とし蓋をして、弱火で10分ほど煮る
- 醤油を加えて、里芋が柔らかくなるまで煮る
- 竹串がすっと通る柔らかさになったらみりんを回しかけ、強火で煮汁を飛ばす
- 煮汁がとろりとしたら、全体にからめて完成
はじめに里芋を炒めることで油の膜ができ、旨みを逃がさず煮崩れを防いでくれます。
調味料は「甘み→塩味」の順で入れるのがポイントです。
先に塩味をつけてしまうと味が濃くなりすぎ、素材自体のうまみも消えてしまいます。
私は調味料を入れる順番を知ってから、どんな料理も味の深みが増して失敗しにくくなりました!
最後にみりんを回しかけることで、照りが出て、見た目も良くなりますよ。
ちなみに我が家では、一緒にイカを入れて煮ることもあります。
晩ご飯のおかずの1品に、ぜひ作ってみてくださいね!
まとめ

- 里芋の赤い斑点や筋は、里芋に含まれる成分が赤く変色しただけなので食べても害はない
- 里芋の赤い斑点や筋ができるのは劣化している証拠でもあるため、異臭がしたり、溶けるように柔らかくなっていたら食べない方がいい
- 里芋の赤い斑点や筋の正体は「アントシアニン」で、空気に触れると酸化して赤くなる性質がある
- 里芋に含まれるアントシアニンには、目の機能回復や抗酸化作用などの体に良い効果がある
- 里芋の赤い斑点や筋ができにくい保存方法は「土つきのまま新聞紙に包み常温で保管する」方法で、約1ヶ月近く保存しておける
- 里芋は「水分」と「寒さ」に弱いため、水洗いをしたり冷蔵庫に入れたりすると傷みやすくなる
- 里芋を水洗いしてしまった場合、冷蔵庫だと2~3日、常温だと1週間しかもたないが、皮をむいて冷凍保存すると2~3週間はもつ
- 里芋を皮付きのまま冷蔵庫で保存する場合は、冷気があたらないように新聞紙→ビニール袋→新聞紙→紙袋の順で何重にも包む必要がある
- 新鮮な里芋を選ぶポイントは「皮が茶色くて縞模様が均一」「中身がずっしりと固い」「皮がひび割れていない」もので土が付いている方が望ましい
- 里芋に赤い斑点や筋があっても、米のとぎ汁で茹でることで美味しく食べられる
里芋の赤い斑点や筋は、里芋に含まれる栄養成分が酸化しているだけで食べても害はないため安心してくださいね。
栄養たっぷりな里芋を長く美味しく楽しむためには、選び方や保存方法に気を配ることも大切です。
正しい知識を身につけて、季節の恵みをじっくりと味わってみてくださいね。
\今だけ先行予約中!産地直送の里芋がふるさと納税で届く/