アロエは食べてはいけないと聞いたことがありますが、食べる量に気をつければ「医者いらず」と言われるほどの優れた植物なのです!
アロエヨーグルトのほかにアロエのシロップ漬けをスーパーやドラッグストアでよく見かけるようになりました。
私はアロエヨーグルトやシロップ漬けのサクサクした食感が好きでゼリーを作ったりしています。
しかし、子どもたちも好きなので食べてはいけないと聞くと食べさせるのに躊躇してしまいます。
なぜアロエは「医者いらず」なのに食べてはいけないと言われるのか気になったので調べてみました。
アロエにはたくさんの効能があるのですが、食べる部位や量など注意が必要なところがあります。
アロエを食べてはいけないと言われる理由から解説していきますよ。
アロエは食べてはいけないのは外葉の部分
アロエを食べてはいけないのは「アントラノイド」という発がん性物質が含まれているからです。
(前略)
内閣府食品安全委員会「ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、アロエの全葉を使ったフードサプリメントによる健康影響に関する意見書を公表」
アロエの葉から作られる製剤でアントラノイドを含むものに関して試験が行われた。その結果、長期試験からも発がん性の疑いが確認された。
(中略)
アントラノイドは、通常は食品中に存在してはならないと考える。アロエ属植物の葉を使った食品を生産する場合は、アントラノイドを含む葉の外層を入念に除去し、発がん性物質の疑いがあるアントラノイドによる汚染を可能な限り少なくすべきである。
アントラノイドはアロエの外側の葉の部分に含まれているので、そこを切り落として中の葉肉の部分のみを食べるといいですよ。
私はアロエを自分で切って食べるというのは考えたことがありませんでした。
調べてみると外側の葉を取り除いて、葉肉部分のみを販売しているところがありました。
アロエベラの葉を1本から販売しているところもあります。
妊婦さんは生食を避けて
アロエには子宮を収縮させる作用があるので妊婦さんや月経中の方は気を付けた方が良いとされています。
身体を冷やす作用や子宮収縮、気管支拡張、血圧降下、下剤作用があるため、冷え性の人、身体が衰弱している人、月経中、妊婦、授乳婦、腎疾患の人、痔疾患の人、子供の使用は避ける。
一般社団法人 亜愛知県薬剤師会「健康食品の有効成分と注意事項」
8~10日間を超える使用は避ける。
アロエの外側の葉には子宮の収縮作用のある成分も含まれているので、妊婦さんや月経期間中の方も注意が必要です。
市販のヨーグルトやゼリーは皮の部分が除かれて葉肉の部分だけ使われているので安心して食べられます。
私はアロエを避けた方がいいと聞き、調べもしなかったのでただただアロエヨーグルトを避けていました。食べても大丈夫だったのですね。
しかし、下剤作用のある成分が葉肉部分にも含まれているので食べ過ぎには注意してくださいね。
アロエを食べる効果はさまざまある
アロエを食べると肝炎や炎症性腸疾患などさまざまな効果があります。
(前略)
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』:アロエベラ
アロエベラは局所的に(皮膚に塗布)、または経口で使用します。
(中略)
アロエベラの経口(口から)摂取は、減量、糖尿病、肝炎及び炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎など、腸の炎症によって引き起こされる一群の疾患)に良いとされています。
(後略)
下に食用アロエベラの期待される効果をまとめました。
- 減量
- 糖尿病
- 肝炎
- 炎症性腸疾患
さまざまな効果があり私も驚きました。体のあらゆる不調に期待できそうですね♪
さまざまな効果があるのでいっぱい食べたいと思うところですが、食べる量や期間にも注意が必要です。
アロエは食べ過ぎに注意!
アロエを食べ過ぎたり長期間にわたって食べ続けると返って不調になることがあります。
アロエはクセもなくサクサクとした食感でたくさん食べたくなりますが、ぐっと我慢した方がよさそうですね。
(前略)
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』:アロエベラ
アロエラテックス(液汁)の経口摂取で腹痛および胃けいれんがみとめられる場合があります。アロエ葉抽出物(エキス)の経口摂取(最短3週間、最長5年間)は、急性肝炎と関連づけられています。
(後略)
アロエを食べ過ぎると腹痛や胃けいれんの症状が、長期間食べ続けていると急性肝炎の症状が出る恐れがあります。
体調に心配がある方は、少量から試して自分に合った量を見つけると良いです。
食べ過ぎに注意すれば美味しくて健康にいいので上手に取り入れていけたらいいですね。
アロエの種類は代表的な2つ
アロエは500種類あると言われていますが、日本で食用アロエの種類といえば「キダチアロエ」と「アロエベラ」の2種類です。
キダチアロエの葉は細く食用としては少量しか取れません。
葉が大きく肉厚なアロエベラは一般的に「食用アロエ」と呼ばれています。
ヨーグルトやシロップ漬けにされているのはアロエベラです。
私の実家では鉢にキダチアロエを植えていて、火傷したときに母が葉を切り取って貼ってくれたことがあります。
火傷特有のチリチリとした痛みが引いたのを覚えていますが、それを食べるなんて考えてもみませんでした。
「キダチアロエ」と「アロエベラ」には少し違いがあるのでご紹介します。
昔から親しまれてきたキダチアロエ
キダチアロエは日本の環境に順応し寒さにも比較的強い種類です。
茎が長く伸びて背が高くなり、12月から3月に細長い形をしたオレンジ色の花が咲きます。
私の実家にあるキダチアロエでは花を見たことがなかったので、花が咲くと知り驚きました。
特徴的な形と鮮やかな色で存在感がありますね。
キダチアロエは厚生労働省により「発がん性がない」と判断されたので外葉ごと食べることもできますが独特な香りがして苦いです。
昔は軽度の火傷に貼ったり、煎じて飲んだり色々な使い方をされていました。
私は昔の人たちは科学的知識がなくても自然とそのような知恵を持っていてすごいなと感じました。
食用として一般的なアロエベラ
アロエベラは葉の1枚1枚がとても大きく葉肉が分厚いので「食用アロエ」とも呼ばれています。
地表面から葉が折り重なって生えていて茎はほぼありません。
暖かい気候を好むので日本では関東地方より南の方で栽培されていて5月頃に黄色い花が咲きます。
アロエベラもキダチアロエと同じような効能がありますが、苦み成分が少なく食べやすいのが特徴です。
ご家庭で食べるときは発がん性物質が含まれている外側の葉を取り除いてからにしましょう。
アロエベラの外葉は薬事法で食品や化粧品に使えないので、市販のヨーグルトやシロップ漬けなどには含まれていません。
子どもは離乳食が完了した1歳ごろから、妊婦さんでも安心して食べられるのはとても嬉しいと私は感じました。
アロエの食べ方をご紹介
アロエを食べるなら市販のものが簡単に取り入れられて便利ですが、生の葉が手に入ればご自身で調理することができますよ。
キダチアロエもアロエベラも同じ方法で下処理をしますが、アロエベラの方がとても大きく食べる部分が多いです。
下処理をしてそのままお刺身として食べたり、ヨーグルトに混ぜたり、きな粉と黒蜜をかけて和風スイーツにしたりとクセがないので色々な料理に使えますね♪
アロエベラは外側の葉を取り除くのが大事なので下処理の方法をご紹介します。
アロエは食べる前の下処理が大事
アロエベラは外側の葉に含まれる苦み成分でもある「アントラノイド」を取り除くことが大事です。
葉肉だけだと苦みはなく、無味無臭で少しとろみがあります。
ぬるぬるするので包丁で手を切らないように気をつけてくださいね。
〈アロエベラの下処理の方法〉
- アロエベラの葉をよく洗う
- 5cm位の長さに切る
- 横のとげを切り落とす
- 水にさらして10分おく
- 表面の皮部分を削ぐように切り落とす
とげを切り落とした後黄色い汁が出てきますが、これが苦み成分です。
水にさらしてよく洗い流しましょう。キダチアロエも同じ方法で下処理ができます。
このままお刺身にして食べてもいいですが、1分くらい茹でて水に少しさらしてから食べるとえぐみが少なくなるのでいいですよ。
下処理は思っていたより簡単なのでアロエベラを見つけたら私もお刺身やカルパッチョで食べてみたいと思いました。
アロエの保存方法は2つ
アロエは冷蔵保存、冷凍保存の2つの保存方法があります。
アロエベラは大きいので一度に食べきることは難しいので保存できるのは助かりますね。
保存方法によって日持ちする期間が違うので私はメニューに合わせて保存方法を選ぶといいなと思いました。
そのままの葉は新聞紙に包んでから、15℃以下のところに保存または冷蔵庫で保存
〈保存期間〉約1か月
カットして外葉がついたままの葉はラップを切り口に密着させて包み保存用袋に入れて、冷蔵庫で保存
〈保存期間〉3週間
カットして外葉を落とした葉はラップで包み保存用袋に入れて、冷蔵庫で保存
〈保存期間〉5日
冷凍保存するときは、ミキサーなどで液状にして保存
〈保存期間〉1か月
アロエの99%は水分なので冷凍すると食感が悪くなり水っぽくなります。
外葉を落とした葉を好みの大きさにカットして冷凍しておいて調理するときはそのまま入れるといいです。
私は保存できるので食べる量に気をつけながら毎日の食生活に上手に取り入れていけるなと感じました。
アロエは炒めてもおいしい
アロエを食べるのヨーグルトに入れたり、ゼリーにしたりとスイーツ系が思い浮かびますが、お肉と一緒に炒めてもおいしいです。
いつもの肉野菜炒めに入れるだけなので難しいことはありません。
ほかの具材に火が通ってからアロエを入れてサッと炒める程度にすると食感が残ります。
レシピサイトを見てみるとほかにもおいしそうなレシピがたくさんありました。
おいしそうなメニューが多いのでつい食べ過ぎてしまいそうです。
しかし食べ過ぎるとお腹が痛くなったり緩くなったりするので気をつけましょうね。
アロエの効能は皮膚にも発揮
アロエは食べると皮膚にも同じく色々な効果があるのです。
(前略)
公益社団法人 日本農芸化学会「アロエベラ由来ステロールの機能性とその応用に関する研究」
近年外用だけでなく経口成分による,皮膚状態の維指標持・
改善の需要が高まっている.アロエステロールは,経口摂取後
吸収され血中に移行することが確認されている.よってアロエ
ステロールは,皮膚のバリア機能を維持して肌の潤いを保つと
ともに,真皮コラーゲン量を増やして肌の弾力性を維持する効
果で,皮膚の健康に貢献できる食品成分と考えられる
(後略)
皮膚だと塗るイメージですが、食べても同等の効果があることがわかっています。
- 肌のバリア機能の維持
- 肌の潤いを保つ
- 肌の弾力性を維持する
こんなにも効果があるのでサプリや化粧品などの種類が豊富なのもうなずけますね。
アロエはお風呂に入れてもいい
アロエをお風呂に入れると潤いを与えてくれる効果が期待できます。
成分としてはアロエエモジン、アロエニン、バルバロインなどが含まれ火傷、擦り傷、かぶれなど皮膚の炎症に効果がある。
この風呂に入ると保湿効果があるので潤いのある肌作りに最適である。
創業天正七年(1579年)漢方生薬の中屋彦十郎薬局「アロエ湯」
アロエベラを下処理したときに切り取った外葉をネットなどに入れてお風呂に浮かべるだけでアロエ風呂が出来上がります。
切り取った外葉をただ捨てるのはもったいないと感じていたので、お風呂に利用できるのは嬉しいですね。
夏はあせもや虫刺され、日焼けなど皮膚トラブルが多いので、私にとってアロエ風呂は強い味方になると感じました。
肌に合わない方もいらっしゃるのでパッチテストをしてからお使いになると安心です。
まとめ
- アロエを食べてはいけないといわれるのは発がん性物質の「アントラノイド」が含まれているから
- アントラノイドはアロエの外側の葉に含まれているのでそこを取り除いて中の葉肉の部分のみ食べる
- アロエには子宮収縮作用や下剤作用があるため妊婦、授乳婦、子ども、脆弱体質の方は生食を控えた方がいい
- 市販のアロエは外葉部分を取り除いているので安心して食べられる
- アロエベラは「食用アロエ」と呼ばれ肉厚で過食部分が多い
- アロエは食べる前の下処理で外側の葉を取り除くのが大事
- アロエは冷蔵・冷凍の2つの保存方法がある
- アロエを食べると肌にバリア機能や弾力性を維持し、潤いを与えてくれる効果も期待できる
- アロエをお風呂に入れると保湿効果や炎症を抑えてくれる効果が期待できる
アロエには色々ないい効果があると改めて感じました。
私は皮膚が薄くトラブルも多いのでアロエをうまく取り入れて健康な肌を目指そうと思います♪