あなたは今まで松ぼっくりを食べたことがありますか。こんな質問をされたら、一瞬耳を疑いますよね。
ですが、松ぼっくりは食べることができるのです。
もちろん、あの茶色くて固い松ぼっくりを調理して食べるのではありません。
固くなる前のまだ青くて柔らかい時期の松ぼっくりが食べられているのです。
ロシアでは、一般的にそれをジャムにして食べているそうです。
どんな味なのか気になりませんか?実際に松ぼっくりのジャムを取り寄せて食べてみました。
また、松ぼっくりは動物にとっては大切な食料にもなっています。
どんな動物が食べるのかも含めて、様々な角度から松ぼっくりの魅力をお伝えしていきます。
きっと、こちらの記事を読めば、松ぼっくりの魅力を再発見すると思いますよ。ぜひ、ご家族やご友人に教えてみてくださいね。
松ぼっくりを食べる方法はなんとジャム!!
Amazon
早速、松ぼっくりのジャムを購入しようと、ネットで探してみました。
すると、楽天市場とAmazonで販売されていて、価格はそれぞれ2160円(税込)と2000円(税込)で、どちらもロシア産でした。
最初は松ぼっくりのジャムが思った以上に高価なので、びっくりしましたが、思い切ってAmazonで購入してみることに。
翌日にはジャムが届き、箱から取り出して瓶の表示をよく見ると、とてもシンプルな原材料に嬉しくなりました。
その原材料の表示には「若い松ぼっくり、砂糖、水、レモン汁」とだけ書かれていたので、とても安心感が増しました。
また、気になるお味に関しては、口コミでは否定的な意見の方が多かったので、私はどちらかと言うと、まずいのではないかと思っていたのです。
しかし、実際に食べてみると予想は裏切られ、とっても美味しくて、感激してしまったのです。
松ぼっくりジャムはどんな味?
まず、蓋を開けて匂いを嗅いでみると、ラスベリーのような甘酸っぱい香りがして食欲をそそられます。
瓶からジャムをスプーンですくってみると、さらりとした液体でソースという感じでした。
瓶の中には約1cmぐらいの松ぼっくりがたくさん詰まっています。
見た目は少し抵抗がありましたが、私は早速パンケーキにかけていただきました。
すると、甘酸っぱいソースはまろやかで美味しく、松ぼっくりは柔らかくて、松ぼっくりそのものの味はしませんでした。
しかし、よく噛んでいくと最後のほうで、松ぼっくりの苦味を少し感じます。
夫にも食べてもらいましたが、「ソースは美味しいけど、松ぼっくりは苦くて…」とあまり気に入らない様子。
逆に私は、フキノトウのような苦味を感じる野菜が好きなので、松ぼっくりの苦味は嫌な感じはせず、むしろ新鮮な感じを受けて好印象でした。
「木の葉を食べているような感覚」などと悪い口コミの方は、若い松ぼっくりから植物の匂いや苦味を感じ、それが好ましく思えない原因のようです。
ぜひ、私のように気になる方は、一度試しに食べてみてはいかがでしょうか。
私は価格に引けを取らない美味しさだと思いましたよ。
松ぼっくりの種を食べると仙人になれる!
松ぼっくりの種はメジャーな食材なのですが、知っていますか。
「松の実」と呼ばれ、日本のスーパーでも中華料理の調味料コーナーなどに行けば、簡単に手に入ります。
きっとあなたも、イタリア料理のジェノベーゼパスタや韓国料理の参鶏湯、もしくは薬膳料理などで一度は口にしたことがあるのではないでしょうか。
松の実は、松ぼっくりの中にある種の一部の胚乳と呼ばれる部分で、栄養素がたっぷり含まれているのです。
そこで、中国では、古くから松の実を食べ続けていると仙人になれるという言い伝えまであるそうです。
松の実はそのまま食べることもできますが、油との相性がよいので炒めても美味しくいただけますよ。
他にはお粥やヨーグルトなどのトッピングにするのも良いそうです。
一つデメリットな点をあげるとすると、松の実は100gあたり669キロカロリーと高カロリーなので、食べすぎには注意です。
1日10粒~20粒くらいがいいと言われていますよ!
こうなると、一番気になるのが、松の実の効能についてですよね。養命酒の公式サイトには以下のように紹介されています。
薬膳的には、松の実には体を温め、気を補い、肌を潤し、咳を鎮め、内臓機能を調節し、脳を活性化する働きがあるといわれます。東洋医学に「脳は髄の海」という言葉がありますが、「髄」は五臓のひとつ「腎」が蓄えている「精」から作り出されるといわれます。また、水分を除いた脳の約6割は脂質といわれ、良質の脂質を摂取することは脳の健康に役立つと考えられます。「腎」を補うゴマやクルミと共に、松の実は良質な脂質に富むことから健脳食としても高い人気があります。
Yomeishu
私は今まで外食でしか松の実を食べたことがありませんでしたが、日々の食事でも取り入れないともったいない気分になってきました。
あなたもぜひ、毎日の食事に松の実を取り入れてみませんか。
松ぼっくりを食べることができるレストランは?
松ぼっくりを食べられるレストランは日本にあるのでしょうか。
調査してみたところ、確かにあったのですが、残念ながら2021年9月現在は閉店しています。
そのレストランの名前は「INUA(イヌア)」と言い、東京の飯田橋にありました。
出版社のKADOKAWA初のレストラン事業で、2018年の6月にオープンしたそうです。
2020年にはミシュラン二つ星を獲得された実績もある、素晴らしいレストランでした。
料理はコースだけで、ランチでも最低19800円(消費税・サービス料込)からとなっています。
「世界のベストレストラン50」で世界1位になった「noma(ノーマ)」のシェフが来日して、料理長をされていたそうです!
こちらの情報を知ったら、コースの価格にも納得ですよね。逆に安いぐらいなのでは?と思えてきてしまいます。
残念ながら、INUAは2021年3月に閉店しているので現時点で営業しているお店はありません。
松ぼっくりはデザートで使われていた!
松ぼっくりは、こちらのレストランのデザートの一つで使われていました。
アイスクリームに添えるソースとして、松ぼっくりのシロップ煮が使われていたのです。
実際にそのデザートを食べた方の口コミを見ると、「とっても美味」「想像以上の体験だった」と好意的なものが多かったです。
ブログなどに掲載されている実際の写真を見てみても、白いアイスの上にクルミと小さめの松ぼっくりがいくつか乗っていて、美味しそうでした。
こちらの松ぼっくりは、てっきり外国産のものを使用していると思っていましたが、茨城県産のものを使用していたとのことで、びっくりしました。
お店の公式サイトによると、料理長が家庭の事情で母国に帰ることになったことも閉店の一因のようです。
いつか、またこんな素晴らしいレストランが日本にできるといいですよね。
松ぼっくりを食べると犬は大変なことに?
松ぼっくりを食べる動物といえば、リス、うさぎ、猿、カラス、ムササビ、野鳥など、様々な動物が食料にしています。
こんなに多くの動物が食べていたら、散歩中などに犬が松ぼっくりを食べても大丈夫だと思いますよね?
ですが、犬が食べてしまうと大変なことになってしまうのです。
もちろん、松ぼっくり自体には毒性はありません。
しかし、「犬が松ぼっくりを食べてしまう」ということが飼い主のお悩みの一つのようで、Yahoo!知恵袋にはたくさんの質問が寄せられていました。
実際に犬が松ぼっくりをたくさん食べてしまうと、下痢や嘔吐の原因になります。
また、そのまま飲み込んで腸に詰まってしまうことがあれば、手術をしなくてはいけなくなることもあるそうなのです。
大切なワンちゃんの為にも、なるべく松ぼっくりがない道を選んで散歩をするように気を付けてあげてくださいね。
リスが松ぼっくりを食べると面白い形に変化!!
あなたは、リスが食べた後の松ぼっくりを見たことがありますか。
その食べかすは、「森のエビフライ」とも呼ばれていて、主に夏から秋にかけてよく見られるそうです。
リスは松ぼっくりの中にある種だけを食べるので、その周りにある鱗片を下から食いちぎっていきます。
こちらがリスが食べた後の松ぼっくりで、本当にエビフライにしか見えません。
リスが意識的に作っていないのはわかっていますが、リスの芸術的センスがすごいですよね。
他にムササビやネズミ類も松ぼっくりを食べるのですが、やや雑な作りのエビフライになるそうですよ。(笑)
メルカリなどでリスが食べた後の松ぼっくりを数百円で販売されている人も見かけましたが、自分で見つけてみたいなと思いました。
もしも森の散策をする機会があったら、ぜひ探してみてくださいね。
まとめ
- 松ぼっくりは食用としても使われ、ロシアでは主にジャムとして食べられている
- 松ぼっくりジャムは、現在のところ楽天やAmazonなどで購入可能だが、2000円(税込)以上する高価なジャムである
- 松ぼっくりのジャムには、若い松ぼっくりが使用されており、味については賛否両論がある
- 松ぼっくりの種の「松の実」は、高カロリーだが、健康面だけでなく美容面でもいいと言われている
- 日本で松ぼっくりを食べることができるレストランは以前はあったが、2021年3月に様々な事情で閉店になった
- 松ぼっくりを犬が食べると、下痢や嘔吐の原因になることがあるので、気をつける
- リスが食べた後の松ぼっくりの食べかすは、エビフライの形そっくりで、主に夏から秋にかけてよく見られる
松ぼっくりの魅力について色々お伝えしてきました。
今回松ぼっくりについて調査したことで、私が思った以上に様々な役目があることがわかりました。
今まであまり食べることのなかった松の実も、これから日々の食事に取り入れていきたいと思っています。
当たり前に目にしてきた松ぼっくりの魅力を知ることで、なんだか私は感慨深くなりました。
たまには、あなたも松ぼっくりを探しに、ゆっくりお散歩でもしてみませんか。